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展覧会について

ABOUT THE EXHIBITION

1990年代以降、美術界では具象的傾向の絵画が、その意味も問われないままに評価され続けてきた。もちろん、具象的なイメージというものは鑑賞者ばかりでなく、制作する者の側面からも多くのアプローチを与えるものである。「人の気に入るものはすべて気に入るだけの理由がある」とボードレールも言うように、無闇にそのような傾向を否定すべきではないのかもしれない。とはいえ、高度資本主義社会という名における消費者迎合型の文化を無批判に受け入れた結果が、マンガやアニメのようなキッチュなイメージを多用・濫用した表現を生み出したこともまた事実であろう。そのような特定のバイアスから自由な真の表現というものを何処に見出せばよいのか、という設問に応えることができる的確な答が用意されている訳では無い。とはいえ、上記のような絵画の一群から目を反らしたときに、後景に見えてくる風景が存在しないわけではない。例えば、絵画の可能性を問うことを唱って1994 年より開催されている「VOCA -新しい平面の作家たち」という展覧会である。これは全国各地の美術関係者の推薦によって構成された作家たちの展覧会であり、今日、若手画家の登竜門となった気配がある。前述したようなある傾向の作品群と相対的に見れば、若い表現者たちの真摯な姿勢が窺える内容だと思われる。その展覧会の受賞者の作品を総覧すると、一定の傾向が見られない反面、何とも捉えどころのないものになる。それもまたコンペ展覧会の事実であろう。しかしながら、ここに京都芸大の出身者というフィルターを設けると、ある一つの道筋のようなものが現れてくる。抽象・具象、油彩・日本画・版画と、表現様式やジャンルは違いながらも、それらの作品の多くが、イメージと表現素材が相互に、それらの在り方を問い質すようなかたちで、新しい表現を生み出している、と言ってもよいだろう。

このような問題意識を高く持った作品が、偶然に、連続して生み出される、ということは考え難い。そこには何らかの作用が働いたと考えることが自然であろう。伝統であるのか、指導法であるのか、あるいは見えないシステムが作用したものであろうか。本展の実施によって、そのようなロジックが明らかにされる、ということは無いかもしれない。しかしながら、そのような見えない何ものかを問う姿勢こそが、明日の作家を導き出す道標となるのである。この展覧会はそのフィールドを用意するものとして準備されるのである。


ゲストキュレーター:中井康之(国立国際美術館主任研究員)

出品作家:
樫木知子(KASHIKI Tomoko) 
手塚愛子(TEZUKA Aiko) 
中岡真珠美(NAKAOKA Masumi)
中山玲佳(NAKAYAMA Reika) 
西田菜々子(NISHIDA Nanako) 
三瀬夏之介(MISE Natsunosuke)
三宅砂織(MIYAKE Saori) 
三宅由希子(MIYAKE Yukiko) 
森千裕(MORI Chihiro)
横内賢太郎(YOKOUCHI Kentaro)


関連イベント:
アーティストトーク:3月3日(土)16:00-17:00
レセプション:3月3日(土)17:00-19:00
トークイベント:3月18日(日)14:00-16:00  ゲスト:中井康之(国立国際美術館主任研究員)、モデレーター:加須屋明子(京都市立芸術大学准教授)

Since the 1990s, the figurative trend in painting has posited a variety of new issues while receiving a great deal of esteem in the art world. Naturally, this figurative approach not only presents the viewer with something refreshing but also influences the artists’ own practice. And as Baudelaire wrote, “Everything that is beautiful and noble is the product of reason and calculation,” suggesting that it would be wrong to rashly reject new trends in art.

Though differing in means of expression and genre, and encompassing everything from abstract composition to figurative images, oil painting, Nihon-ga, and prints, the work collected in this exhibition might be seen as similar in the sense that much of it attempts to discover a new approach that questions the current state of imagery and materials. It is our hope that the event will serve as a place to consider the type of expression that is currently being explored by a younger generation of artists. In closing, we would like to extend our sincere gratitude to the artists for allowing us to make use of their works, the many individuals who provided us with a variety of support, and the Faculty of Art Alumni Association at the Kyoto City University of Arts for their cooperation in helping us realize this event.

Kyoto City University of Arts
March 2012

Guest curator: NAKAI Yasuyuki (curator of the National Museum of Art, Osaka)

Artists:
樫木知子(KASHIKI Tomoko)
手塚愛子(TEZUKA Aiko)
中岡真珠美(NAKAOKA Masumi)
中山玲佳(NAKAYAMA Reika)
西田菜々子(NISHIDA Nanako)
三瀬夏之介(MISE Natsunosuke)
三宅砂織(MIYAKE Saori)
三宅由希子(MIYAKE Yukiko)
森千裕(MORI Chihiro)
横内賢太郎(YOKOUCHI Kentaro)

会場/展示室
@KCUA 1
日時
2012年3月3日(土) - 3月25日(日)
11:00〜19:00(最終入場18:45まで)
休館日
月曜
観覧料/参加費
無料
お問い合わせ
@KCUA TEL: 075-253-1509 MAIL: gallery@kcua.ac.jp
Venue(s)/Room(s)
@KCUA 1
Date(s)
March 3 – March 25, 2012
11:00~19:00(The last admission to the gallery is at 18:45 )
Closed on
Monday
Admission/Cost
Free
Organized by
Contact
@KCUA – Phone: +81-75-253-1509 / E-mail: gallery@kcua.ac.jp