国際的非暴力展#W_INTER_2024 インスタレーションビュー

KCUA OPEN CALL EXHIBITIONS

2025年度申請展

国際的非暴力展#SUM_MER_2025

ロシアによるウクライナ侵攻以降、アーティストが主導するかたちで、国際的非暴力展を過去3回開催しています。前回の#W_INTER_2024は京都市立芸術大学内の教室や食堂などで開催し、学生や京都在住のアーティストなど80人ほどが参加。ワークショップやパフォーマンス、搬入や搬出の協働、新聞づくりなどを通して、さまざまな対話と交流が生まれました。国際的非暴力展実行委員会はアーティスト、キュレーターを含む市民による国際的な非暴力展を継続開催するために結成されました。#SUM_MER_2025でも作品展示、講演会、ワークショップなどの様々なイベントを開催します。


所信表明

本展は、世界的パンデミックの影響が続く中で、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるガザ虐殺に代表される、市民の生命と人権を脅かす暴力に対し、アーティストたちが「非暴力」「反戦」の声を届ける展覧会です。2022年夏にアーティストたちが声をあげて始まり、今回で4回目となります。ひとりで悩むのでも、無力感に打ちひしがれるのでも、見て見ぬふりをするのでもなく、作り、手を動かし、集まり、展示することを手放さないようにしようという声から、この展示は始まっています。デモや、寄付や支援、具体的なアクションや学習を忌避する態度としてではなく、本展は、それぞれが得意なこと、やりたいと思うことをやりきることが、ひとつの抵抗になると信じるものです。

この展示というフレームが、小さな声や、微かな態度、見えにくい表現を、(他のさまざまな手段よりも)いっそう確かに受け止めることができると望んでいる。世界というよりももはや日常に響いている強く圧倒的な声にときに従わざるを得ないと感じ、その声に不安や恐怖を感じる中で、そんな軋みの音に対抗できる場所が、アートの向こうにあることを信じたい。 従うべきものは、他者の強い声ではなく、自分自身の内から湧き出る意志しかない。計画と偶然、自律と他律、立ち止まる必要と動き続ける必要—— これらすべての矛盾を超えていくために必要なのも、結局その意志だけだろう。だからこそ、始めること、変わること、動くこと。この展示に集ってほしい。

アンデパンダンであること、それでもキュレーションらしきものがあること。政治的なイシューがあること、にも関わらず個々の作品は勝手に自治を示していること。展覧会として提示されている、けれども「展示」にとどまらない諸実践が必然的に多数生まれてしまっていること。内部に自閉する傾向と外部に展開する傾向が、拮抗しているとも言えるし相反しているとも言えること。アートの良いところと悪いところが、等しく出てしまっているところ。 このような矛盾のなかでしか見えてこないものがあるのだとしたら、という前提について考えています。「日本アンデパンダン」と「読売アンデパンダン」の間にあったかもしれないもの、「政治」と「美学」をなし崩しにするのでも誤魔化すのでもなく、それをゼロから考えることを阻害するものを正しく認識し、その対処法を知ること、無数の恥辱からもう一度始められる美術のこと、を考えています。

(テキスト:国際的非暴力展実行委員会)

  • 続きを読む
会場
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
会期
2025年7月5日(土)2025年8月3日(日)
開館時間
10:00 am6:00 pm
休館日
月曜日
7月21日(月・祝)は開館、翌日の7月22日(火)を休館
入場料
無料
主催
京都市立芸術大学(2025年度京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA申請展)
企画
国際的非暴力展実行委員会
ロゴデザイン
大槻智央
広報
室津日向子
協力
AIR大原、一般社団法人HAPS、極セカイ研究所
お問い
合わせ

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
Tel: 075-585-2010
メールでのお問い合わせは、
お問い合わせフォームからお送りください。

Artist Profiles

作家プロフィール

#SUM_MER_2025参加作家
竹内愛佳 Aika Takeuchi アニータ・バルトス Aneta Bartos 長谷川新 Arata Hasegawa 大塚朝子 Asako Otsuka アルメン・エロヤン Armen Eloyan カタリーナ・ヘル Catherina Hell シャーロット・デ・コック Charlotte de Cock むらたちひろ Chihiro Murata デイヴィッド・ヌジア David Ngyah ディルク・ヴァンダー・イェッケン Dirk Vander Eecken エドワルド・サラビア Eduardo Sarabia エミール・デ・ナイス・ビック Emile De Nijs Bik ふらっとクラブ Flat Club ヘルト・ロビンス Gert Robijns 後藤那月 Goto Natsuki HABURI HABURI ハンネローレ・ヴァンデポエル Hannelore Vandepoel 小山陽菜 Hina Koyama 田代明向 Hinata Tashiro 藤浩志 Hiroshi Fuji イネス・ジュリアン Inès Julien 能勢伊勢雄 Iseo Noseジョン・コガ John Koga 大和楓 Kaede Yamato 大野開 Kai Ohno 大村香琳 Karin Ohmura 中島伽耶子 Kayako Nakashima 井村一登 Kazuto Imura 新津保建秀 Kenshu Shintsubo 前川紘士 Koji Maekawa 山岸耕輔 Kosuke Yamagishi 新谷響名 Kyona Shintani 小倉拓也 Takuya Ogura 田村久留美 Kurumi Tamura リ・ウェイ Li Wei 坂口聖英 Masahide Sakaguchi 山口正樹 Masaki Yamaguchi 三村昌道 Masamichi Mimura 中村潤 Megu Nakamura 松下みどり Midori Matsushita 村上美樹 Miki Murakami 西原珉 Min Nishihara 金子未弥 Miya Kaneko 山崎美弥子 Miyako Yamasaki 黃慕薇 Mu-Wei Huang 黑田菜月 Natsuki Kuroda ブラネン新那サイデ Niina Saide Branen ノア・ラティフ・ランプ Noah Latif Lamp パイサルン “オスカー” アンピン Paisarn ‘Oscar’ Am-Pim パヴェル・ビュフラー Pavel Büchler ピョートル・ブヤク Piotr Bujak 極セカイ研究所 Polar SEKAI Research Institute 垣内玲 Rei Kakiuchi 小林玲衣奈 Reina Kobayashi 鈴木理策 Risaku Suzuki ロビン・ヘレラ Robin Herrera 小田朔美 Sakumi Oda 今井しほか Shihoka Imai 大東忍 Shinobu Daito シルヴィア・サヴェルクール Sylvia Savelkoul 安村卓士 Takuji Yasumura シアスター・ゲイツ Theaster Gates 澤陶子 Touko Sawa 岩瀬海 Umi Iwase Untitled Band (Shun Owada and friends) Untitled Band (Shun Owada and friends) 雨宮庸介 Yosuke Amemiya 大野優 You Ohno 荒木悠 Yu Araki 岡留優 Yu Okadome 津村侑希 Yuki Tsumura 古川弓子 Yumiko Furukawa 宮内由梨 Yuri Miauchi 曽根裕 Yutaka Sone ワンタニー・シリパッタナーナンタクーン Wantanee Siripattananuntaku (and more…)

Artworks/Photos

参考作品画像など

  • 国際的非暴力展#W_INTER_2024 インスタレーションビュー