LECTURE

共生と分有のトポス

アーカイブとドキュメンテーション②
  • 2024年12月1日(日) 13:0015:30
  • 京都市立芸術大学
  • 講義室12(C棟5階)

芸術と社会の交差領域におけるメディエーター育成事業「共生と分有のトポス」[テーマ2:ケア「物語ること」──地域文化の再発明]での公開プログラムとして、アーカイブとドキュメンテーションに関するレクチャーを実施します。

様々な生活背景を持つ多様な「他者」との協働を前提にするプロジェクト型の「表現」において、その場に居合わせることのないさらなる他者に触れてもらう、追体験してもらうための「ドキュメンテーション(記録化)」とは一体どんなものでしょうか。プロジェクトの演出を担うアーティストが、協働する他者の変化を対象として記録するとともに、その他者との価値の共有プロセスにおいて発生する「関係性」の揺らぎをも捉えることは、翻ってアーティスト自身もが変容してゆくプロセスを記録することにもなります。

今回のレクチャーでは、前回の内容を引き継ぎながら、「セルフドキュメンテーションとしての表現」という観点を持ちながら、アーティストがその実践を広く社会化しつつも、その記録化によって自己言及し、かつそのサイクルそのものが開かれている在り方について、とりわけ「音」や「声」による記録と「アーカイブ」という観点から考えます。ひいてはその記録化が、地域社会における「問題(とされる事柄)」に対する新たな文化的アプローチとして寄与する可能性を探ります。

講師:アサダワタル
コメンテーター:佐藤知久
ゲストコメンテーター:𡌶 美智子(はが みちこ)


アサダワタル

アーティスト/文筆家/近畿大学文芸学部専任講師/ 1979年生まれ。「これまでにない他者との不思議なつながりかた」をテーマに、様々な生活現場に出向き、アートプロジェクトの企画演出、作曲演奏、執筆活動を行う。自称 “文化活動家”。展示演出に「まなざしラジオ!!」(東京芸術劇場, 2020)、コンサート演出に「声の質問19」(東京藝術大学, 2021)など。著書に『住み開き増補版』(筑摩書房)、『想起の音楽』(水曜社)など。受賞歴に、サウンドプロジェクト「SjQ++」(ドラム担当)でアルス・エレクトロニカ2013サウンドアート部門準グランプリ、CD作品「福島ソングスケイプ」(アサダワタルと下神白団地のみなさん名義)でグッドデザイン賞2022など。2023年から、近畿大学の学生街に、本と音楽のお店, ときどきゼミ〈とか〉をオープン。博士(学術、滋賀県立大学)。

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言語
日本語 (他言語への通訳なし)
参加費
無料
申込
要事前申込
申込フォームにて11月30日(土)17:00までにお申し込みください。
https://forms.gle/z8sSnapPn84ATk5e7
主催
京都市立芸術大学
助成
令和6年度文化庁 大学における文化芸術推進事業
お問い
合わせ

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
Tel: 075-585-2010
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