phase0(から1へ) 0(414)–

京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品活用展「第十門第四類」を引き継ぐ(とは?)準備として、

  • 12月11日以降:
    展示空間には「プロジェクト開始前」という胎動が持ち込まれ、その実プロジェクトは(とっくの前から、つまりphase0以前が存在する)開始されていて、0から1へと向かっているから、その間に得た(る)考察、本プロジェクトを体現する方法・技法に関する思索、実験を起点にしたハイパーテキストをマテリアルにWeb空間の試験運用、それを経つつさらにphase1へと向かう様がしれっと公開される。

phase1(から2へ) 438–

様々な資料やリサーチを通じ、過去のある場面における音風景を再生するなどしてきた「THE WAY I HEAR」シリーズ、を通じて取り組んできた想像で行うリスニング、を生み出す音的な記述、に関する考察を起点に、

  • 1月4日(第一火曜日):
    ハイパーテキストがWebにアップされ、空間が再公開され、1月11日の設営作業に関する発表がある。
  • 1月11日(テキストアップ後の@KCUA休館日):
    設営作業を実施する。
  • 1月12日以降:
    変化した空間を受け、ハイパーテキストのアップデート(その過程を公開する? 公開しない? を含めた)に関する方向性あるいは予感がWebにアップされる。
  • 1月19日(設営作業後の火曜日):
    phase1(から2)に関してのレポートがアップされる。

phase2(から3へ) 467–

「あり得た(る)かもしれない」歴史を取り扱ったシリーズ作品や「WE MELT THEM AND POUR IT ON THE GROUND」など歴史の間から漏れ聞こえてくる小さな声に耳を傾け、過去を想像することにまつわる考察を起点に、

  • 2月1日(第一火曜日):
    Web上にハイパーテキストのアップデート版が公開され、2月7日の設営作業に関する発表がある。
  • 2月7日(テキストアップ後の@KCUA休館日):
    設営作業を実施する。
  • 2月8日以降:
    変化した空間を受け、ハイパーテキストのアップデート(その過程を公開する? 公開しない? を含めた)に関する方向性あるいは予感がWebにアップされる。
  • 15日(設営作業後の火曜日):
    phase2(から3)に関してのレポートがアップされる。
  • 随時オプション:
    公開されているテキストに関連した対談、あるいは関連する過去作の自己解説動画などがアップされハイパーテキストにリンクされる。

phase3(からどこへ?) 464–

今回のプロジェクトは「何(だったん)だ?」と、最終的な考察をしつこく行う、が(あるいはそれによって)極力、断定的な振る舞いは回避、保留され、結論はどこまでも先送りされることが告げられる(んじゃないかと現時点では思っている)、だろうという考察を起点に、

  • 3月1日(第一火曜日):
    Web上にハイパーテキストのアップデート版(最終版になるかどうかは未定)が公開され、3月7日の設営作業に関する発表がある。
  • 3月7日(テキストアップ後の@KCUA休館日):
    設営作業を実施する。
  • 3月8日以降:
    変化した空間を受け、ハイパーテキストのアップデート(その様を公開する? 公開しない? を含めた)方向性がWebに書き加えられ、最終週へむけた準備が進められる。
  • 3月15–21日(プロジェクト最終週):
    ハイパーテキスト、空間(も適宜)の両方が日々アップデートを行うかもしれない。ひょっとすると現場にmamoruが入り、滞在するのだろうか? 関連動画はどんどんアップされ? 積極的に公開される?(としたら、何だ?)
  • 3月21日(プロジェクト最終日)以降:
    全くの未定、ということだけは決定している。

出演

  • mamoru
    今回のプロジェクトの発案者。プロジェクトの発信源となるハイパーテキストの執筆者。そのテキストは転じて各プレイヤーに向けた投げかけでもあり、時にはスコア的なものにもなっているので、いわばコンポーザー的バンドリーダー的な役割のプレイヤー(相当な部分が各プレイヤーにゆだねられているため、プロジェクトを「私の作品」のようには考えていない)。2階のシアタールームの映像出品者。
  • 池田精堂:
    会場を舞台に設営=展示技術を用いたパフォーマンスを行う。
  • 仲村健太郎、小林加代子(Studio Kentaro Nakamura):
    特設ウェブサイトならびに関連資料を担当。
  • 松本久木(有限会社松本工房):
    収蔵品活用展の紙媒体の告知ならびに会場のビジュアルデザインを担当。
  • 藤田瑞穂(@KCUA):
    「第十門第四類」構成、各フェーズでの変化に伴って出されるテキストと記録、プロジェクトの企画・運営を担当。

(本プロジェクトでは、展覧会場と特設ウェブサイトの2箇所で資料に誘発される「思索」の視覚化を試みる)

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ここで言っておかないといけないのは実はここで書かれている内容は厳密に「0」地点や直後のことには触れておらず、直接このスコアには動きが書かれていないプレイヤーの存在や行動にも触れていない、という意味ではパート譜なのかもしれないし、ここに書かれている以前という時間がもちろんあって、そこがものすごく大事!ということだ。2020年10月23日のメール(が「0」の超直後と言えるはずだが)以降に交わされたメール、チャット、オンライン&リアルミーティング、プレイヤーそれぞれの思索や試作などが行われ(た)る「0」直後から激しく細胞分裂を繰り返し、こうして文字になってくるまでの時間にこそ、このプロジェクトの全てが詰まっているとさえ思ったりもしますが、実際のところ・・・どうなんだ?

1977年大阪生まれ。2001年ニューヨーク市立大学音楽学部卒業、2016年ハーグ王立芸術アカデミー/王立音楽院・大学院マスター・アーティステック・リサーチ終了。平成27年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。主な展示に「第10回恵比寿映像祭「インヴィジブル」」(東京都写真美術館、東京、2018)、「他人の時間」(東京都現代美術館、東京、2015/Queensland Art Gallery、ブリスベン、2016)、「MEDIA ART/KITCHEN, SENSORIUM」 (アヤラ美術館、マニラ、2013)、「虹の彼方 こことどこかをつなぐ、アーティストたちの遊飛行」(府中市美術館、東京、2012)、「再考現学 / Re-Modernologio」(青森国際芸術センター、青森、2011)など。

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