PROJECTS
令和7年度 大学における芸術家等育成事業
TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学
2025年4月–2026年3月
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」
京都市立芸術大学は、2023年10月に京都駅にほど近い崇仁地域の新キャンパスに移転しました。この大学移転は、地域と大学自体の両方にとって、広義の生態系が部分的にリセットされた状態からの再出発を余儀なくするものだったと言えます。こうしたなかで、長きにわたり芸術に関する教育と研究を行い、多くの芸術家を輩出してきたという本学の活動の原点に戻り、
- 芸術であること:日常の価値観の外側に軸足を置く
- 大学であること:新しい生き方、働き方、コミュニケーションの仕方についての社会実験を行う場
- 地域にあること:新しい住民として、地域へのヴィジョンをもった場所・空間を創る
の3つ*を考え方の軸とした人材育成プロジェクト「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」を始動します。プロジェクトに関わるすべての人が共にまなびあい、広い意味での芸術実践に関わる知識と経験を深めていくことを目指したプログラムを多数準備しています。ぜひ、ご参加ください。
*「京都市立芸術大学移転コンセプト」(2015年8月発表)に記された「移転後の本学が社会に果たすべき役割」
共同プログラムディレクター:
田中功起(アーティスト/京都市立芸術大学美術学部構想設計専攻准教授)
藤田瑞穂(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター)
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」:
3つのコアプログラム(A, B, C)と2つのレクチャープログラム(D, E)
以下の3つのコアプログラムは、通年での参加者(複数参加可)を募集します。
A:生物多様性──人間以上/多元世界
生物多様性をテーマにヒューマンスケールを超えた長期的な活動に携わる講師陣によるレクチャーならびにワークショップを通して、視野を広く持ち、物事を多角的に捉える技術を身につけることを目標とします。自分の普段の活動とは異なる専門分野の実践者・研究者とのコラボレーションのあり方を学びます。
プログラムA担当本学教職員:安藤隆一郎(京都市立芸術大学美術学部染織専攻准教授)、藤田瑞穂

スケジュール:
レクチャー・フィールドワーク@渉成園(オリエンテーションを兼ねる)
日時:2025年4月26日(土)9:00–12:00頃
ゲスト講師:太田陽介・鷲田悟志(庭園ディレクター・職人/植彌加藤造園株式会社))
レクチャー・フィールドワーク@東山地域
2025年5月24日(土)9:00–12:00頃
ゲスト講師:髙田研一(髙田森林緑地研究所所長/NPO法人森林再生支援センター常務理事)、太田陽介・鷲田悟志(庭園ディレクター・職人/植彌加藤造園株式会社)
レクチャー #1
日時:2025年7月13日(日)13:00–15:00
ゲスト講師:伊勢武史(京都大学フィールド科学教育研究センター准教授)
レクチャー #2
日時:2025年9月13日(土)13:00–15:00
ゲスト講師:山内朋樹(庭師/京都教育大学教員)
ワークショップ#1, #2
日時:2025年10月25日(土), 10/26(日)終日(詳細調整中)
ゲスト講師:ジェン・ボー(アーティスト/香港城市大学クリエイティブ・メディア学部アソシエイト・プロフェッサー)、伊勢武史(京都大学フィールド科学教育研究センター准教授)
レクチャー #3
日時:2025年11月または12月を予定(調整中)
ゲスト講師:奥野克巳(立教大学異文化コミュニケーション学部教授)
レクチャー・フィールドワーク/ラップアップ・セッション
日時:2025年12月または2026年1月を予定(調整中)
ゲスト講師:太田陽介・鷲田悟志(庭園ディレクター・職人/植彌加藤造園株式会社))ほか
モデレーター:藤田瑞穂(上記全日程)
※天候などの事情により、実施日時・内容等に変更が生じる場合があります。ご了承ください。
B:共にいること──経験の共有
野外映画祭/上映会を立ち上げるプロセス自体をワークショップとして行います。周辺地域の人々に大学を開き、キャンパス内でともに作品を鑑賞する機会を持ちます。それによってパブリックや他者との関係性を再考できればと思っています。また、一連のプロセスを、アーティストの田中功起のディレクションにより映像に記録します。事前レクチャーや野外映画祭/上映会を経て、最後、記録映像を用いて、参加者のみなさんとプログラム全体を振り返る予定です。
プログラムB担当本学教職員:田中功起、藤田瑞穂

スケジュール:
砂入博史監督作品『オキナワより愛を込めて』上映会(オリエンテーションを兼ねる)
日時:2025年5月10日(土)13:00–17:00
ゲスト講師:砂入博史(映画監督・アーティスト)
田中功起『可傷的な歴史(ロードムービー)』上映会
日時:2025年5月31日(土)13:00–16:00
ゲスト講師:ハン・トンヒョン(社会学者/日本映画大学教授)
レクチャー・ワークショップ #1
日時:2025年6月13日(金)17:30–19:00
ゲスト講師:居原田遥(インディペンデントキュレーター/京都芸術大学大学院芸術専攻講師)
レクチャー・ワークショップ #2
日時:2025年7月12日(土)13:00–14:30
ゲスト講師:馬定延(関西大学文学部教授/国立国際美術館客員研究員)
レクチャー・ワークショップ #3
日時:2025年7月19日(土)13:00–14:30(予定)
ゲスト講師:居原田遥、馬定延
映画祭を作る #1
日時:2025年11月8日(土)終日(詳細調整中)
ゲスト講師:居原田遥、馬定延ほか
映画祭を作る #2
日時:2025年11月15日(土)終日(詳細調整中)
ゲスト講師:居原田遥、馬定延ほか
ラップアップ・セッション
日時:2025年12月または2026年1月を予定(調整中)
モデレーター:田中功起(上記全日程)
※天候などの事情により、実施日時・内容等に変更が生じる場合があります。ご了承ください。
C:創造と場の「演出」(2025年6月28日(土)活動スタート)
インストールの基本技術、企画から運営まで、展覧会にまつわるすべての技術を、多様な角度から学びます。プログラムの最後には、彫刻の概念をベースとした領域横断的な活動が国内外で高く評価される金氏徹平のディレクションのもと、展覧会の搬入自体をパフォーマンスとするような形で「演出」します。
プログラムC担当本学教職員:金氏徹平(美術家・彫刻家/京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻准教授)、藤田瑞穂

スケジュール:
作品/空間/身体の関係性について考えるためのワークショップ #1
2025年6月28日(土)13:00–18:00
ゲスト講師:池田精堂(美術家・インストーラー)、石原友明(美術家)、中ハシ克シゲ(美術家)
作品/空間/身体の関係性について考えるためのワークショップ #2
2025年6月29日(日)9:00–17:00(予定)
ゲスト講師:池田精堂(美術家・インストーラー)、中ハシ克シゲ(美術家)
美術館の展覧会搬入を見学する(大型インスタレーションの設置作業)
2025年7月20日(日)終日(詳細調整中)※要・美術館までの往復交通費
ゲスト講師:中田耕市(キュレーター/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館副館長)
ゲストコメンテーター:池田精堂(美術家・インストーラー)
作品/空間/身体の関係性について考えるためのレクチャー
2025年7月27日(日)14:00–16:00
講師(本学教職員):金氏徹平、土井亘(建築家/dot architects/京都市立芸術大学美術学部総合デザイン専攻特任講師)、藤田瑞穂
作品/空間/身体の関係性について考えるためのワークショップ #2
2025年8月10日(日)終日(詳細調整中)
ゲスト講師:荒木優光(アーティスト・サウンドデザイナー)、小松千倫(音楽家・美術家・DJ)、contact Gonzo(パフォーマンス集団)
講師(本学教職員):金氏徹平
展覧会を「演出」する #1 #2
日時:2025年11月中旬–12月中旬に実施予定(詳細調整中)
ゲスト講師:荒木優光、池田精堂、小松千倫、小西小多郎(映像ディレクター・エンジニア)、contact Gonzo
講師(本学教職員):金氏徹平、藤田瑞穂
※その他、2025年11月中旬–12月中旬の搬入期間中に、それぞれの関心に合わせてオプション活動の可能性あり
ラップアップ・セッション
日時:2026年1月を予定(調整中)
講師(本学教職員):金氏徹平、藤田瑞穂
モデレーター:藤田瑞穂(上記全日程)
※天候などの事情により、実施日時・内容等に変更が生じる場合があります。ご了承ください。
以下の2つのレクチャーシリーズは、コアプログラムA, B, Cの参加者の共通プログラムとなります。
また、D、Eのみのシリーズ参加者も別途募集します。
D:レクチャーシリーズ
レクチャー #1(ゲスト講師:藤原辰史)
日時:2025年6月6日(金)17:30–20:00
レクチャー #2(ゲスト講師:川崎陽子、塚原悠也)
日時:2025年7月6日(日)13:00–15:00
『私のはなし、部落のはなし』上映会
日時:2025年8月2日(土)13:00–18:00
講師:満若勇咲(映画監督)
以降、詳細調整中
E:ラジオ・コモンズ(オンライン)/月2回程度実施予定
ラジオ・コモンズ #1
日時:2025年5月7日(水)12:15–13:00
ラジオ・コモンズ #2
日時:2025年5月27日(火)12:15–13:00
ラジオ・コモンズ #3
日時:2025年6月10日(火)17:30–19:00
※詳細は随時更新いたします。
- 参加料
無料
- 募集定員
コアプログラム(A, B, C)各10名程度/レクチャーシリーズ 30名程度
- 会場
京都市立芸術大学(京都市下京区)および京都市内(一部プログラムを京都市外で実施)
- 想定する参加者
- アーティスト、キュレーター、アートマネージャー/コーディネーター、インストーラーなど、芸術分野における創造的活動の担い手となることを目指す学部学生、大学院生
- 芸術分野で表現活動を行っている方、文化芸術機関に所属する専門職、インディペンデント・キュレーター、アートマネージャー/コーディネーター、インストーラーなどの個人事業主など(活動歴が概ね15年以内であることが望ましい)※それ以上の経歴の方の申込も可能
参加方法
通年参加の申込締切:
コアプログラム(A, B, C):2025年6月10日(火)
締切以降は、一部の公開レクチャー等を除き、通年参加者のみ参加可能となります。
※コアプログラム通年参加者には修了証を発行します(出席回数の規定あり)。
レクチャーシリーズ(D, E):2025年6月30日(月)
通年参加者は、各回欠席の場合もアーカイブを視聴できます(視聴期限あり)。
コアプログラム(A, B, C)の通年参加者は、自動的にレクチャーシリーズの参加者となりますので、申込は必要ありません。
通年参加ご希望の方は以下のフォームよりお申込ください。
通年参加申込フォーム
※通年参加の申込締切までに行われるレクチャー・ワークショップは、回ごとの参加申込も受け付けます。
単回参加ご希望の方は以下のフォームより、各回、実施前々日の17:00までにお申込ください。
単回参加申込フォーム(プログラムB)
※現在参加受付中のイベント:上映会+レクチャー+ディスカッション(5/31)
単回参加申込フォーム(プログラムD)
※現在参加受付中のイベント:レクチャー #1(6/6)
ご連絡は主にメールとなります。お申込の際に記入されたメールアドレスには、art-f@kcua.ac.jpからの受信が可能な設定をお願いいたします。
※以下の項目につきまして、あらかじめご了承願います。
・申込多数の場合は選考を行います。申込締切後に選考を実施し、各締切の10日後までに結果を通知いたします。
・プログラムの日時や講師、会場等は変更となる場合があります。
・悪天候など、状況により開催を中止することがあります。
・各プログラムの実施日については、対面のミーティングのほか、都度メールなどでお知らせいたします。
(土日祝または平日の夜17:30以降が中心となりますが、一部平日の午後に実施となるプログラムがあります)
・欠席される場合は実施の前日までにご連絡ください。
(材料等の準備の必要なワークショップについては、それより前に出欠の確認を行う場合があります)
・各プログラムにて写真・映像・音声の記録を行います。ウェブサイトや報告書、広報物等で使用させていただく場合がございます。
主催:京都市立芸術大学
助成:令和7年度 大学における芸術家等育成事業
共同プログラムディレクター:
田中功起(アーティスト/京都市立芸術大学美術学部構想設計専攻准教授)
藤田瑞穂(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター)
問合せ先:「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」事務局
Email: art-f@kcua.ac.jp
電話:075-585-2010(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA)