SYMPOSIUM

柳原銀行記念資料館リニューアルオープン記念シンポジウム

生きとし生けるもののための未来に向けて(共催)
  • 2023年3月5日(日) 14:1516:15
  • ひと・まち交流館京都
  • 2階大会議室

一部:基調講演
ジェン・ボー(アーティスト/香港城市大学クリエイティブメディア学部准教授)
「生きとし生けるもののための未来に向けて」
(言語:英語/日本語への逐次通訳あり)

二部:高瀬川の環境と高瀬川をめぐる各地域の文化、芸術、歴史について
登壇者
菊浜高瀬川保勝会(上村隆明)
崇仁高瀬川保勝会(山内政夫)
東九条高瀬川保勝会(田中孝一)
崇仁すくすくセンター(挿し木プロジェクト)(山本麻紀子)
司会:佐藤知久(京都市立芸術大学芸術資源研究センター専任研究員/教授)


京都市立芸術大学・京都市立銅駝美術工芸高等学校の崇仁地域への移転を契機に、京都駅の東部では「文化芸術都市・京都」の新たなシンボルゾーンとして、文化を基軸としたまちづくりが進められようとしています。また、柳原銀行記念資料館は2022年6月からの耐震工事を経て、2023年春にリニューアルオープンを予定しており、これを記念して、シンポジウムを開催します。
崇仁地域の中心を流れる高瀬川は、これまで何度も流路の変更がなされてきました。崇仁地域の歴史をさかのぼると、この流路の変更が地域のあり方を変化させてきたということを、いくつかの資料から確認することができます。
江戸時代、六条河原の地の管理が徳川幕府から東山妙法院へ任されると、さまざまな開発がなされ、多くの人々が住むようになりました。ちょうどその頃、角倉了以・素庵によって高瀬川の開削が行われ、以来高瀬川はこの地の開発と深い関わりを持っています。
「柳原町史」によると、鴨川の六条河原と高瀬川の間の六条村が菊浜地域の上ノ口通り北側の地から現在の崇仁地域に全面移転したと書かれており、今村家文書や諸式留帳などの古文書には、さらに詳しく記載されています。
また、東本願寺の別邸(渉成園)の建築の際には、材木を運んで貯留するために「内浜」が掘削され、高瀬川は地域づくりに大きく貢献しました。しかし、明治時代の後期になると高瀬川は徐々に運河としての役割を失い、鉄道建設や市街地拡大のために埋め立てや、流路の変更などを余儀なくされてきました。
近年には、河原町通の拡幅に伴う流路変更のために五条通以南の高瀬川の改修が進められましたが、このこともまた、京都駅東部や東南部での新しいまちづくりに向けた重要な要素となっています。そして、菊浜・崇仁・東九条、それぞれの地域で高瀬川の保全や自然を守る運動が起こり、「川でつながろう」というスローガンのもと、多くの人々によってその交流や共生のあり方が模索されています。また2019年には、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)のプロジェクトとして、香港を拠点に活動する
アーティスト、ジェン・ボーと協働し、崇仁地域周辺の豊かな自然とその未来についての考察のためにさまざまな取り組みが行われました。このことをきっかけの一つに、崇仁地域のまちづくりの一環として、新しい自然環境を整え、守っていくための活動が進められています。
京都市立芸術大学の移転によって、崇仁地域は大きく変化しようとしています。今後、その活動には一層の注目が集まることでしょう。本シンポジウムでは、各地域の高瀬川保勝会や柳原銀行記念資料館が中心となって、高瀬川によって脈々と受け継がれてきた地域の文化、芸術、歴史について世界に向けて発信することを目指して、さまざまな発表や意見交換を行います。

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会場
ひと・まち交流館京都
2階大会議室
京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83-1
言語
ジェン・ボー氏の基調講演については英→日の逐次通訳あり、そのほかは日本語
参加費
無料
申込
申込不要
主催
京都市、柳原銀行記念資料館運営委員会
共催
京都市立芸術大学
お問い
合わせ

京都市人権資料展示施設「柳原銀行記念資料館」
電話:075-371-0295
E-mail:yanagin@mbox.kyoto-inet.or.jp
受付時間:月曜日、火曜日、水曜日、祝・休日、年末年始 を除く午前10時~午後4時30 分